そう。 その日は何かが違った。
いつものような日常。
その日常が日常通りにいかない。
そんな感じ。

















−−−−−−−− ちょっぴり違うとある日常  −−−−−−−−













おかしい。何故だか俺達は無限城に泊まりにきている。
そう。何かがいつもと違うのだ。
何か…それはもしかしたら感覚的モノなのかもしれないけれど。
無限城に招かれた時は正直、何が起こるかハラハラしてた。
でも結構…いや、かなり 皆は仲良くやっていて。
ちゃっかりお酒まで持ち出し始めた。

サクラに十兵衛、笑師に士度にMAKUBEX。
ちゃっかり蛮ちゃん目当ての人とかいるしさ。
ワイワイとやっている間に入れなくて、ぶすっと不貞腐れる。
それに気付いたのかサクラがぱたぱたと走り寄る。


「向こうにいかないんですか?」
「うん。 俺は良いよ。 気にしないで」


にっこりと屈託の無い笑顔を見せる。
そんな笑顔の下にも腹の中にはどす黒い感情があるのだけれど。
渋々サクラがすとん と、俺の横に腰を降ろす。
ぼ〜っと蛮を眺める自分にサクラがクスリと笑みを溢した。


「本当に 蛮さんが好きなんですね…。」
「うん。蛮ちゃんは俺の大事な人だから。」


今もこれからもきっとかわることのない想い。
ずっとずっと想って、やっとのことで報われた恋。
自分しか見えなくなるといい。
でもそれは彼の幸せではないから。
彼が不幸になることだけは絶対に避けたいから。
心の中でいろいろな想いが交差する。
その中での…………矛盾。



「ふぅ…。」


滅多にない銀次の様子にからかわれ半分にされていた蛮がいち早く気付く。
するりと猫のように銀次の元に寄る。
サクラもふんわりと安心したように銀次の元をさっていった。
蛮もサクラにさんきゅ。と片手を挙げ、サクラが今の今まで座っていた場所にすとんと腰を下ろした。


「サクラ、向こうにいっていいってば……ッ?!!?」
「俺がサクラに見えてたら、てめぇ赤屍んとこ行けよ?」


むぎゅぅぅぅっとそのほっぺたを蛮に掴まれ思わずたれ銀になる。
素手にその目はウルウルとタレ銀特有の大きな目を潤わせる。


「蛮ひゃぁあん。 いひゃい!いひゃいよぉお!」
「やっと俺がわかったか。馬鹿銀次。」


"っけ"っとでも聞こえてきそうな雰囲気にむすっと膨れる。
今日はなんだか強気な気分だった。
無限城にいるせいだからかもしれない。
そんなことを思いつつ上を仰ぐ。
いつもならすぐに会話の中に入るはずの銀次。
なのに何故だか今日は入る気がしなかった。
蛮はお酒を飲んで上機嫌だったし。
そんな彼を眺めて自分が横にいないのが凄く嫌だった。
先ほど渡されていたお酒を軽く口に含む。
するりと蛮の首に手をまわしその唇に己のそれを重ねる。


「ん……んんっ?!?!」


何の警戒もしていなかった蛮は驚きに目を見開く。
開けっぱなしの口に舌を差しこみ先ほど含んだ液体を流し込む。
一同の視線を釘付けにしたのは言うまでもない。


「ふ…っ…はぁ…」


くたりとなった蛮の体を抱きしめてくすりと笑みを溢した。
してやったりとでも言うように士度たちの方を向いて。


「っ!!銀次ぃっ!何しやがるっ!!」


睨みつけてくる蛮ににっこりと笑みを返す。
びくっと蛮の体が硬直した。何故かはわからないけれど。
酷く嫌な予感がしたのだ。


「何って?キスだよ?」
「っ!!!」


瞬間、お酒によって少し赤みを帯びた顔が更に赤くなった。
くすりと笑みを溢しそのまま蛮を抱きあげた。


「え? っちょ!!ぎんっ!!」
「今夜は俺に付き合ってねv 蛮ちゃんv」
「っ!!!何いってやがる!!馬鹿銀…っ!!!」


ドタバタと騒ぎながらも用意されていた銀次達の寝室へといそいそとはいっていった。
取り残された一同はしばし沈黙になったものの、正気に戻れば後片付けを始めた。
次の日には銀次の頭に大きなタンコブ。
痛そうに頭を抱えて無限城から外の世界に帰っていったとか。



蛮は蛮で二度とくるかっ!とか言っていたとかいないとか。
ともあれ、一体あの寝室で何があったかは謎のままである。
唯一、仕掛けておいたカメラは蛮の手によって見事に壊されている。
MAKUBEXもお手上げとばかりに肩を落とす。
花月にいたっては寝室から何も聞こえてこなかったこと。
各々で不満が何かしらもありつつ大騒動的な1日が終わったのであった。















wENDw
























コメント

白鳥さん風の素敵なキリバンSSもらいました。
蛮銀ばかり見てちょっと蛮受けが読むのが少なめだったので 銀蛮というと定番の強めな銀次が私のキリバンリクエストでした。
なかなかリクエストどおり銀次が強めですね。
蛮ちゃんのキスを不意打ちで奪っちゃうんだもの。
蛮ちゃんと仲いい無限城の面々を見てちょっとふくれつらをする銀次もかわいい。
銀次に勘違いされて怒っている蛮ちゃんもなぜか可愛くて なかなか素敵です。

それでは白鳥天予さん素敵なキリバンSSありがとうございました。


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