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「紅茶の味・・・。」
長い長い口付けのあと、彼女はぽつりと呟いた。
紅茶飴 |
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「みちるは、コーヒーと紅茶どっちがいい?」
返事は返ってこなかった。
長い指先に絡まって、その先から鮮やかな青を生み出すそれが、
まぁ、いいさ。
心の中で、彼女に呟く。
聞くまでもない、彼女は紅茶派だ。
彼女は微笑んで
「はるかはコーヒーと紅茶、どっちがいい?」
と聞いてきたものだ。
最近はというと、朝食卓につくと必ず暖かいブラックコーヒーとホットミルクがあらかじめ用意されている。
みちるの席右側にはいつでも必ず、紅茶の入った白いティーカップがおかれていた。
お嬢様はわがままなもので、
僕は、紅茶ならばストレート派であった。
彼女は、今追い込みの時期であるという。
「あれ・・・?」
冷蔵庫からミルクを取り出そうとしたところで、足が何かにぶつかった。
「なんだ、これ・・・。」
袋の口があいている。
「マシュマロ・・・か。せつなかほたるが買ったのかな?」
ふーん、ともう一つ味わったところで、ミルクを取り出した。
「・・・あ。」
疲れには、甘いものがよく効くという。
「いいこと、思いついた。」
「ん・・・。」
背伸びをした。
「やだ、もうこんな時間・・・。」
前回部屋を出た時間から少しばかり時間が経ちすぎた。
邪魔だから、とひとまとめに髪を結わいていたリボンをはずした。
そのまま扉へ向かう。
「きゃっ・・・」
現れたのは、先ほどおそらく無下に扱ってしまったであろう、はるかだった。
「紅茶の用意したからさ。
『コーヒーと紅茶、どっちがいい?』
「もう、いいよ。大丈夫、気にしてないからさ。」
笑顔で言ったつもりなのだけれども、それでも申し訳ないといった顔で、
でも・・・
という。
「よければ、もういち・・・んんっ。」
本当になんでもないんだよ、といえばもっと気になるだろうから。
渇いている。お互いの唇が。
みちる不足だった。
「っはぁ・・・。」
と、離れたところで、彼女は首をかしげた。
「どうしたの?」
あ、と顔をあげた。
「アフターヌーンティー・・・!
苦笑して、え・・・という不思議そうな顔をしたみちるから離れて、いったんキッチンへともう一度足を進めた。
「甘い・・・。」
一口のんで、カップから唇を離してまず一言。
「でも、おいしい・・・。」
二言目を聞いて、安心した。
「この、中に浮いているものは・・・マシュマロね・・・。」
もう一口飲んで、ついでにティースプーンでそれをすくって口にいれる。
「・・・紅茶の味が、染み込んでおいしいわ。」
甘い笑顔が、その表情に浮かんだ。
「そういえば、さっきのキス、やけに紅茶の味がしたのだけれども・・・
お気に入りの、ストレートティ味の紅茶飴。
でも
「ミルクティーのもあるぜ。
さっきの飴、あなたの味がしたのだもの。
「じゃあ、僕はロイヤルミルクティを、今度舐めてみることにするよ。」
君の、味がするかもしれないからね。
君のための紅茶を淹れている最中に、ちょっとした暇つぶしになめた紅茶飴。
今度、一袋と言わず、二袋ほど買っておくのもいいかもしれない。 これは、もともと実際に紅茶飴をなめながら制作。 大好きなんです、カンロの紅茶茶館。最近あまり見かけないなぁ、と思っていたものの、 とあるスーパーで見かけてついつい購入。 飲む紅茶ではダントツでロイヤルミルクティが好きなのですが、飴だとストレートティですね。 茶葉では、ストレートで飲むならばアールグレイ。ミルクなら、アールグレイでなければこだわりはないです。 でもあるとしたら、ダージリンか、ウバか。 なので、この小説は趣味です(笑) でも、なんとなくはるか、みちる、せつなの紅茶の嗜好はこんな感じだと思うのですが。 ちなみにこの小説の別バージョン(といっても最後だけ)を「空と海の物語」管理人の水無月葵さまに差し上げました。 恐れ多いことにアップしていただけるそうなので、興味がある方は、そちらもどうぞ、なんて(笑) あ、そうそう、小説内にあるロイヤルミルクティの作り方は、本当です。 ただ、そのあとのマシュマロティという紅茶は実際にあるもので、そちらで使うミルクティはロイヤルでなく普通のタイプです。 ロイヤルにマシュマロを入れて飲むと、ごっつ甘くなりそうなので、ご注意ください(苦笑) カップに先にマシュマロを入れて、ミルクティを注ぐといい具合に味が染み込むそうです。
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